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ChemSHERPA-AIにおける塗料の扱い

前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 .3 .4 | 投稿日時 2020-6-18 16:21
ゲスト 
しがない中小塗料メーカーの化学物質管理担当者です。
特に下流のメーカーさん(塗装・組み立て等)にお聞きしたいのですが、
ChemSHERPA-AIやIMDS(JAMAシート)で塗料はどのように扱って入力していますか?

例として良くある二液ウレタン塗料なんかでいうと、
A液(ポリオール)+B液(イソシアネート)+シンナーを混合してから塗装します。
A液とB液が反応、溶剤成分が揮発した上で塗膜になるわけですが、
要求されるChemSHERPA-CIやIMDSとしてはA液単独、B液単独、シンナー単独しか見たことありません。

A液B液の混合比、不揮発分率、塗布量が分かればざっくりとなら算出できるとは思いますが、
どこまで正確にやっているのだろうと疑問に思い質問しました。
「ポリオール+イソシアネートの合計質量」≒「塗膜を構成する反応後のバインダー質量」ですし、
溶剤や揮発性有害物質(ホルムアルデヒド等)も必ず残存しますし・・・。

何故このようなことを質問したかと言いますと、
普段は塗料は化学品扱いとして情報提供して終了だったのですが、
取引先(町工場に毛が生えたレベル)にChemSHERPA-AIを作ってくれと泣きつかれた次第です。
別会社の塗料のChemSHERPAデータを躊躇なく投げてきたり、おいおいと思わざるをえませんが・・・。
むしろ、なんでこんな貧乏くじ引いてきたと営業を殴りつけてやりたいです。

以上、よろしくご教授の程お願い申し上げます。
投票数:12 平均点:10.00
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020-6-19 9:50
ゲスト 
ウチは塗装や組み立てが専門でもなく(たまに取引先に代わってやるぐらいです。)、
塗料メーカーでもないのですが「化学品から成形品への変換工程」に携わる者の個人的な意見として申し上げると…

塗料メーカーに
「御社が推奨する標準的な混合率でA液とB液を混ぜ、
液同士が反応し、溶剤が揮発して塗膜になった時に
残存する成分として何が含まれているのかを教えてください。」
と尋ね、
それが例えば1平方メートル(または1立方メートル)辺りに何mgなのかを聞き、
それに塗装する表面積をかけて計算してchemSHERPAやIMDSを作ります。

なので、

>「ポリオール+イソシアネートの合計質量」≒「塗膜を構成する反応後のバインダー質量」ですし、
>溶剤や揮発性有害物質(ホルムアルデヒド等)も必ず残存しますし・・・。

という辺りの知見を塗料メーカーから得なければ作れません。
これが難しいんですけどね(苦笑)

おそらく今までchemSHERPAやIMDSを要求してきたところは御社から入手したchemSHERPA-CIやIMDSをそのまま次の企業へ流したり、
反応して成分が増減するとか気にせずに塗料メーカーからもらったデータをそのまま足し算しただけのデータを
次の企業へ渡したりしていたのかもしれません。
※この2つのケースは経験あり(笑)

だいたいIMDSやchemSHERPAを要求してくる部門は調達とかが多いのですが、
そうなると製造に関する知識は全然ありませんので
データの内容など確認もせずに「データがもらえれば業務完了!」というわけで、
上の2つのケースで案外いけてしまうらしい。

送られてきた成形品のデータに相当量の溶剤が記載されていて怪しかったので、
『自分たちで材料のデータと製造工程の知見を合わせて、自社製品のデータを作るんですよ』と指摘すると、
「そんなことこれまで言われたことないですけどっ!」と不審がられるというね。。。

今回chemSHERPA-AIを作ってくれと泣きついてきた会社は「ウチでchemSHERPA-AIを作らなきゃいけないらしいけど、できない」という自覚があるだけマシかもしれません。

ちなみにウチで塗膜部分を代作するときは
・塗料メーカーが推奨する混合比で使用した場合、塗膜に残存する成分は何があるか。開示できる範囲で教えて。(IMDSの時は90%開示なので説得が大変。)
・溶剤や揮発性の成分はどれくらい残るのか。(不明な時は100%揮発して残存しないとして扱います。どうせ最下流に製品が届く頃には検出できないぐらいに揮発してるはず←)
・塗装前後でどれくらい重量が変わるかを測定し、塗膜だけの重量を計算する。または塗装する面積と塗膜の厚み、塗膜の密度からおおよその重量を計算する。
という辺りを塗装メーカーや塗料メーカーから何とか聞き出して作るという感じでしょうか。
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2020-6-19 10:37
TR_wada  長老   投稿数: 1193 オンライン
あー、やっぱり『塗膜成分でちょうだい』ってレアケースなのかしら
確かに流通時は塗料なわけだけど、chemSHERPA-CIもその辺り加味して依頼しないとダメだよね

私は『塗膜成分でちょうだい』ってやってますね
ソレで出せないトコはまぁ↑の方と同じ様に揮発成分を全部抜いて、バインダーは『○○塗料』の成分にしちゃう感じで

結局のところ、『何のために集めてる情報なのか』ってのが理解されてないトコが多いんですよね
車に塗料が載ってるワケじゃないんですが
投票数:2 平均点:10.00
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020-6-19 13:02
ゲスト 
トピ主です。

丁寧な解説ありがとうございます。

思ったよりいい加減な入力みたいで安心・・・して良いのかどうか(苦笑
樹脂の未反応分(そもそも当量が1:1ではない)や残留溶剤について考えると
どつぼに嵌りそうですので、提出先から要望がない限りは下記を参考にして作成しようと思います。

「・塗料メーカーが推奨する混合比で使用した場合、塗膜に残存する成分は何があるか。開示できる範囲で教えて。(IMDSの時は90%開示なので説得が大変。)
・溶剤や揮発性の成分はどれくらい残るのか。(不明な時は100%揮発して残存しないとして扱います。どうせ最下流に製品が届く頃には検出できないぐらいに揮発してるはず←)
・塗装前後でどれくらい重量が変わるかを測定し、塗膜だけの重量を計算する。または塗装する面積と塗膜の厚み、塗膜の密度からおおよその重量を計算する。
という辺りを塗装メーカーや塗料メーカーから何とか聞き出して作るという感じでしょうか。」

塗料メーカーの立場からすると塗膜成分で要求されれば、
正確性はともかく提出することはできるのですけどね。
なんなら塗布量さえ指定してもらえれば塗膜を成型品として捉えて作成しても良いですし。
ただ、一部大手さんを除いて塗料・業界自体がかなりいい加減で、
SDSで集めた情報を元にChemSHERPAやIMDSを作成なんてことがまかり通っているのは覚えておいた方が良いかもしれません・・・。

塗料のノウハウは樹脂と添加剤にあるといっても差し支えないため、
IMDSの10%ルールについても意外と問題にならなかったりします。
(樹脂はCAS番号隠せますし、添加剤は少量のため固形分でも10%未満となる場合がほとんどです)
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020-6-22 10:52
ゲスト 
>あー、やっぱり『塗膜成分でちょうだい』ってレアケースなのかしら

…たぶん、レアケースです…(-_-;)
というか、JAMP自体がそういう運用を想定していないと思います。
あくまで「製造工程での変化は”製造者が把握して”判断する」というスタンスなんですが、それが無理筋すぎて…。

JAMPが最上流の化学品メーカーと最下流のセットメーカーの両方にいい顔をしたが為に中流のメーカーにとって非常に扱いづらいシステムになっている気がしてならないです。

ちなみに『塗膜成分でちょうだい』といって、chemSHERPA-AIを素直にくれたメーカーはないですねぇ。
その代わりIMDSなら提供できますといってくれたところはありました。
ウチは両方扱えるから大丈夫ですが、IMDSやってないところは途方に暮れそうです。
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020-6-22 11:39
TR_wada  長老   投稿数: 1193 オンライン
基本的には理論値報告だと思うんですが、工程で混ぜ物変えてたり膜厚は工程次第ってトコで「製造工程での変化は”製造者が把握して”判断する」なんでしょうけど、化学変化とかは専門外だと思うので中間が成分を固定するのは難しいでしょうね……塗装をきれいにしたり強くしたりって意味で技術屋さんなんですが、成分については知らんがなってレベルだと思いますし

IMDSも『データ送信だけな!』ってトコだとIMDSやらざるを得ない感じなんですが、データシートレポートやJAMAシートに使える情報くださいってパターンも使えなくはないですね
投票数:4 平均点:10.00
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